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私は現在49歳ですが、大学卒業後に船井総合研究所という経営コンサルティング会社に入社、退社後26歳の時にカフェ開業で独立しました。カフェ開業5年後にカフェのお隣でケーキ屋をオープン、同時に楽天市場に出店しました。


ケーキ屋をオープンして1年後、テレビで紹介されたのをキッカケにチーズケーキが人気となり、たくさんのお客様がご来店くださり、楽天市場の総合ランキング1位になりました。その当時楽天市場は、ビリーズブートキャンプが一世風靡していて、長きに渡りビリー隊長が1位だったのですが、ビリー隊長を抜いてチーズケーキが1位になり、とても嬉しかったです。


楽天市場でご注文いただいたお客様に商品を送ったり、百貨店催事に出店したり、高級スーパーや百貨店に商品を卸したり、お店の外へ商品が旅立っていくことで売上が立つことは、カフェ開業で独立した私にとって驚くべき商売でした。店でお客様のご来店を待っている飲食店とは、同じ食の商売でも全然違うなと感じました。


店を構えてお客様をお待ちするという飲食店よりも、商品を旅立たせる商売の方が私の性に合っているようで、今では卸の商売が自分の商売の軸となり、そこから派生して食品メーカーさんの営業を代行する事業も展開しております。


コロナ禍に登場した再構築補助金の活用などもあり、飲食店が卸への参入を目指す例がとても多くなりました。しかし飲食店と卸は全く違う商売です。補助金を活用して設備投資して商品はできたけれど、どうやって営業すれば良いかわからない、展示会に出展したけれどバイヤーに卸値が高いと言われたなど、商品はできたけれどなかなか取引に至らないケースが後を立ちません。


飲食店スタートで独立し、その後卸の世界へ参入した私にとって、飲食店から卸の世界へ入ってこられた方たちの考え方や行動は自分ごとのようによく理解できます。例えば、販売価格100円の商品を80円で卸しますと提案したら、70円だったら仕入れますけどと言われ成立しなかったという話。先日もとある飲食店さんからそのような話を聞きました。そこで諦めるのではなく、例えば70%になるよう販売価格を上げることで取引が成立することもあります。僕は今までそんな経験を何度もしてきたので今はそのように考えられますが、昔の自分だったら「高い」と言われてヘコんで終わりだったと思います。


経験を積んでいくと、どう設計してどう動けば卸の世界で生きていけるのかが見えてきます。さらには私のような人間に、わからないことをドンドン聞いて解決していく方法もあります。 


私は飲食店から卸へと商売を移行させて、今とても楽しいです。何より、待ちの商売ではなく、営業活動でこちらから攻めに行けるというのが私の性に合っているのだと思います。私はこれから卸の世界で頑張ろうとされている飲食店の方のサポートをして、私が楽しいと思っていることを楽しいと思っていただきたいと思っております。

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