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私の息子には障害があります。


ですので障がいがある方が働いておられる福祉事業所のお役に立ちたいと強く思っております。


当社の商品のバウムクーヘンなどのお菓子は、地元の福祉事業所さんでOEMで作っていただいておりますし、福祉事業所さんの商品の営業代行もおこなっております。



全国にお菓子や食品を作っておられる福祉事業所はたくさん存在します。


地元の産直市場などで、福祉事業所さんが作ったお菓子やパンなどが販売されているのを見たことはないでしょうか。


福祉事業所さんは、障がいがある方が働く場であり、作った商品が売れることで出た利益を、お給料として還元するという仕組みになっております。


福祉の世界ではこのお給料のことを工賃と呼びます。


障がいがある方のことを利用者さんと呼びます。


福祉事業所の職員さんは、利用者さんに工賃をお支払いするために知恵を絞り、動かなければなりません。



しかし、これがあまりうまくいっていません。


福祉の世界では、「工賃向上」というスローガンの元、勉強会などが様々行われておりますが、なかなか工賃向上に結びついていません。


福祉事業所B型では、1ヶ月の一人あたりの平均工賃が約16,000円と言われております。


人一人が生きていくためのお給料としては、あまりに少なすぎます。


この仕組みがうまく回らない理由は、職員さんへの依存度が高すぎることにあると私は考えます。



職員さんは、利用者さんをサポートすることを使命としてこの世界に入って来られます。


工賃をお支払いするために、事業所として何か仕事をしなければならない。


じゃあ例えばお菓子を作ろうかとなります。


しかし、職員さんはパティシエさんではありません。


ですのでとりあえずレシピを探してきて、例えばクッキーでも作ろうかとなります。


クッキーができても、売らないとお金には変わりません。


実店舗を有する事業所さんは少ないので、どこかで売ってもらうというのが売上を作る手段となります。


売ってもらえる最低限の体裁を整えるために、自分たちでシールをデザインしたり、既成のシールなどを貼って仕上げます。


そして、売り先を探します。


利用者さんをサポートすることが主たるお仕事である職員さんは、その仕事をほったらかしで営業活動ばかりするわけにいきません。


なので近場で販売してもらえるお店とのお付き合いしかできず、地元の産直市場などで取り扱ってもらうことになります。


産直市場は委託販売であることが多いです。


委託販売はその名のとおり、販売を委託するという取引なので、売れた分だけの売上をいただくことになります。


売れ残って賞味期限間近になると、自分たちでその商品を引き上げなければなりません。


売るために預けた商品が売れ残り、その残った商品を持ち帰って、職員さんや利用者さんのご家族が買う、または処分されます。


たまに買うくらいなら良いですが、職員さんやご家族が買うのにも限界は来ます。


結果、商品を作っても売れず、工賃向上に繋がりません。



職員さんが商品の企画開発をしたり技術指導をしたり営業をしたりするのは、本当にたいへんなのです。


全国でこのような事態になっている事業所がたくさんあり、皆さん工賃向上が課題となっております。


そこに風穴を開けるべく、私が考えて実際に成果を上げている仕組みについては、明日お伝えいたします。


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