本日は福祉事業所や六次化産業の方々によくあるお話をします。
私の息子には障がいがあります。それもあって、障がい福祉事業所の世界で自分がお役に立てることはないかと思い、障がい福祉事業所の食品の商品プロデュースや営業代行のお仕事をさせていただいております。
お菓子やパンを作っている福祉事業所は、世の中にたくさんあります。皆さんも地元の産直市場などで見かけることがあると思います。福祉事業所の商品を企画開発するのは、基本的には事業所の職員さんです。そして、できた商品の営業活動をするのも職員さんです。
職員さんは障がいがある方が働くサポートをするのがプロの方々です。そんな職員さんが、本業をしながら商品企画開発や営業活動をするのはとても難しく、うまく機能している事例は全国的にもとても少ないです。
それでも働く人たちにお給料(工賃)をお渡しできるように売れる商品を作ろうと、外部のプロの方に依頼して商品を生み出すことがあります。お菓子で言えば、パティシエさんとデザイナーさんに依頼してレシピ開発をしてもらっておしゃれなパッケージにするなどします。
それにより美味しくても見た目も良い商品が出来上がるわけですが、その商品が適正な販売価格や原価でなければ利益は出ません。福祉事業所は店舗を構えていないところが多いので、必然的に卸の商いで売上利益を上げなければなりません。しかし、パティシエさんやデザイナーさんは卸の世界の条件などを知らない方が多く、事業所の職員さんも知らない方が多いです。
なのでフタを開けてみると、例えば販売価格100円で原価80円かかっているものを70円で卸し、1個売れば10円赤字になるという商品を売っていたりします。実際、とある事業所さんから、どうも売れば売るほど赤字になってる気がするので見てほしいと依頼があったので数字を見ると、まさに上記の例のような状態でした。
パティシエさんやデザイナーさんが悪いわけではありません。このプロジェクトチームに、卸の世界を理解している私のような人が加わっていないことが問題なのです。卸したいと思っているお店がどんなどんな条件(何掛け)で取引しているのかをわかった上で、利益を出すためには原価率を何%にして販売価格をいくらにするのか。さらには賞味期限の設定や1ケースへの入数はどれぐらいが適正かなどを、出口のプロが設計するべきなのです。
私が商品プロデュースをする時は、チームメンバーとしてパティシエさんや料理人さん、デザイナーさんを招聘し、私がトータルでコントロールするというカタチをとっています。売れる企画をするとともに、売れればちゃんと儲かる設計をしています。さらには営業活動の代行もしているので、クライアントさんは作ることに集中することができます。
世の中のお店がどんな条件で取引しているのか、賞味期限の設定はどうすればよいのか、ケース入数はいくつにすべきか、販売価格や原価率はどう設定すべきか。そんなことでお困りの方、ぜひ私にご相談ください。
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