新商品ができあがり、販売価格を決める時、卸したいと思っている販売店さんが何掛で取引してくれるかを知らなければ、販売価格を決めることはできません。
掛率を「なんとなくこれぐらいだろう」という憶測で決めてしまうと、いざ商談した際に思っていたよりキツい掛率だと、その商談は成立せずに終わってしまいます。
原材料費や包装資材費、人件費や送料や諸経費などを足したものを、私は製造原価と私は呼んでいます。
製造原価に利益を乗せた金額が、取引を想定されている販売店さんが持っている条件であるの中で一番キツいであろう掛率を販売価格に乗じた金額とイコールにならないといけないわけです。
なので、販売店さんがどんな掛率で取引してるかを知らなければ、販売価格(上代)は決められないわけです。
仕事柄、商品ができて、いざ営業に行こうとされている方から相談を受けることが私は多いです。
販売価格はすでに決まっていて、卸したい販売店さんも具体的にある。
しかし、卸したい販売店さんの掛率をお伝えすると、「えっ!そんなに取られるんですか!」とよく言われます。
その反応になるということは、掛率を知らずに販売価格を決めてしまってることが明白です。
先日も、集客力抜群だけれど掛率はキツいところのお話をメーカーさんにしたのですが、「そんなにとられると思ってませんでした!」と言われました。
そう言われてしまうと、私の仕事としては、あらためて製造原価から見直すことになります。
製造原価を見直していくと、高すぎる仕入れなども見えてくることが多いので、そこをまた整理して製造原価を算出し直して、掛率を前提にした販売価格の設定をサポートしています。
実店舗やECなどで、お客様に直接販売していた商品を、卸の商品としても扱っていこうとする時にも、同じ問題が生じることがあります。
元々卸を想定していなかった商品は、当然ながら販売価格の設定する時に掛率を考慮しているわけではありません。
なので、そのままの販売価格で卸の商いをすると利益が出ないなんてこともあります。
だったら卸用は販売価格を少し上げましょうとなることもありますが、あまりに上がりすぎると、実店舗やECの値段との違いを販売店さんからNGが出てしまいます。
私は実店舗とEC運営から卸の世界へ入って行った人間なので、このパターンは痛いほどよくわかります。
私の場合は、看板商品については掛率の下限を高めに設定した上で、キツい掛率でも商いできる商品を新たに作りました。
卸の商いを始める時に立ちはだかる掛率の課題、ぜひ私にご相談ください。
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